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宮本起代子のアーカイブ

ミナモザ「八月のバス停の悪魔」

◎わたしにも夢がある
 因幡屋きよ子(劇評かわら版「因幡屋通信」主宰)

 劇作家・演出家の瀬戸山美咲が主宰するミナモザの舞台を初めてみたのは、二〇〇五年夏上演の『デコレイティッド・カッター』である。瀬戸山は一九七七年生まれ。二〇〇一年にミナモザを結成し、これまでに九回の公演を行っている。

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演劇集団円「田中さんの青空」

◎青空よ、広がれ 一人芝居の功罪
因幡屋きよ子(因幡屋通信発行人)

「田中さんの青空」公演チラシ「この人、痴漢です!」
暗闇を引き裂くように女の声が響く。明かりがつくと、なぜかテーブルの上に若い女性(一人目の女/乙倉遥)がからだをねじ曲げて立っている。混雑した通勤電車の中で、誰かに触られたらしい。その犯人を逃がすまいと必死になっているのである。彼女以外は誰も登場しない。一人芝居である。土屋理敬の新作『田中さんの青空』は、冒頭から予想がつかなくなった。

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劇団掘出者「チカクニイテトオク」

◎心の奥底から掘り出される言葉 劇作家の思いを越えて
因幡屋きよ子(因幡屋通信発行人)

「チカクニイテトオク」公演チラシ開幕前、舞台は白い布で覆われている。女性とスーツを着た男性がいて、どちらも客席案内のスタッフだと思っていたら、男性の様子が少し変である。不自然にからだを傾け、ゆらゆらと動く。これは登場人物の一人で、既にお芝居が始まっているらしい。

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劇団フライングステージ「Tea for two~二人でお茶を」

◎みる人の心を和らげ、温かく包む優しさ
因幡屋きよ子(因幡屋通信発行人)

「Tea for two~二人でお茶を」公演チラシ劇団フライングステージの舞台を初めてみたのは、2005年夏の『Four seasons~四季~』であった。大家はじめゲイばかりが暮らすアパートの住人たちの悲喜こもごもを描いたもので、温かさと安定感のある楽しい舞台だった。以来ほぼ毎回足を運んでいるが、では自分はこのカンパニーのファン、あるいは支援者になったのかというと、実はそこまできっぱり言い切れない。

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期間限定劇団「おおむね、」公演「ユダの食卓」

◎題名の背景から解放される-裏切らなかったユダの話
 因幡屋きよ子(因幡屋通信発行人)

 題名を聞いた瞬間、必要以上に内容を想像してしまう作品がある。『ユダの食卓』は、まさにそうであろう。「ユダ」「食卓」とくれば、新約聖書のキリストの十二使徒のひとりであるユダと、キリストを囲んだ最後の晩餐がモチーフになっていることはすぐに察しがつく。

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